炭酸カルシウムスケールの発生原因と対策法
炭酸カルシウムは多くの水源に存在し、冷却水設備において問題となるカルシウムスケールの原因となっています。
炭酸カルシウムは電気的に安定した物質ですが、水中において一定量溶解しカルシウムイオン(Ca2+)になります。
一方、塩化ビニールや金属などの配管材質や熱交換器、冷却塔の充填物などはマイナスに帯電しやすい材質です。
カルシウムイオンは他の不純物をひきこみ、配管や熱交換器、冷却塔の充填物に電気的に付着して堆積します。
この堆積したものがスケールです。
デジセイバーはこれらのスケールの付着を除去・防止します。
デジセイバーは配管にコイル状に施工されます。
配管内を流れるすべての流体はデジセイバーが作り出す変調された電磁波を通過します。
そのとき流体内のカルシウムイオンは元の電気的な安定した炭酸カルシウムの状態にもどります。
このことはデジセイバーの施工後にカルシウムイオン量が減少することから容易に判別することができます。
既に付着しているスケールも時間の経過とともに溶けだします。
デジセイバー冷却水のみならず、石灰水のような高硬度の溶液のスケールも除去・防止することができます。
いろいろなスケール除去装置が存在しますが、石膏スラリーや石灰水、焼却灰液移送ラインなどでスケール除去・防止のノウハウ、実績のある装置はデジセイバーだけです。
冷却水用
プロセスラインの溶液
石灰水の場合
スクラバーの場合
メカニズム
カルシウム、マグネシウム、シリカなどの各種イオンは、冷却水として使用される井戸水や工業用水に溶け込んでいます。
これらのイオンは複雑に絡み合ってスケール成分になっています。
一方、塩化ビニール、鉄、ステンレス鋼などのパイプは負の電荷→(表面電位)を持っています。
そのため、正電荷を有するスケール成分は電気的に少しずつ付着し、成長したものがスケールです。
スケールになりやすい物質は主にカルシウムです。
高温および高pHにより、カルシウムは溶融および沈殿するのが困難になります。
通常、冷却水はアルカリ性となり、熱交換部では高温となります。
これらのことから、一般に、冷却水は炭酸カルシウムによるスケール問題を生じる傾向があります。
デジセイバーの働き
DIGISAVIORは、変調周波数技術を用いて広範囲の電磁波のパルス運動を行います。
スケールの要因は、さまざまな不純物によって構成されています。
電磁波を照射すると、これらすべての物質の電子状態が影響を受けます。
DIGISAVIORの電磁波によっては、電子遷移が起こるものもあれば、分解されるものもあれば、コロイドになるものもあります。
これらの不純物は中和されるか、それまでのイオン状態の表面電位に変化を引き起こし電気反発力を有するようになれば、
スケールとして付着しないようになります。
さらに、すでに付着したスケールにも影響を及ぼし、除去されます。
DIGISAVIORはpHが中性から強アルカリの液体溶液に最大の効果をもたらします。
DIGISAVIORは、冷却水と強アルカリ水から確実にスケールを除去することができます。
スケール除去による省エネルギー
熱交換器の銅と比較し、スケールとスライムの熱伝導率は約1/2000
熱伝導率
厚さ0.8mm以下であってもスケールや粘液が熱交換器に付着すると、エネルギー消費量は20%以上増加します。
たとえば、130kW(200RT)のターボ冷凍機に取り付けられているスケールが除去されると、年間100万円を節約することができます。
デジセイバーの設置場所
冷却水 1ライン < φ 600mm以下
冷却水 2ライン それぞれ < φ 400mm以下
使用条件
項目 | 使用条件 |
適用される流体 | 冷却水などの循環水及びプロセス溶液など |
水温 | 100℃以下 |
流速 | 流速は早い方が望ましい |
ph | 中性からアルカリ性 |
配管口径 | < φ 600mm以下 |
有効範囲 | 常温で最長1kmまで |
* 60℃を超えると、スケール除去の効果が徐々に低下していきます。
仕様
項目 | 使用条件 |
電源 | AC 85 ~ 265V, 15A |
消費電力 | 平均300VA(MAX500VA) |
安全装置 | 過電流保護、自己診断システム |
標準付属品 | コイルケーブル(ULR83-8m2)、インシュロック、圧着端子、絶縁キャップ |
専用ケース(オプション) | 防滴防塵ケース 作動及び異常停止表示灯付き(オプション) |
寸法
W430 x H200 x D480 Weight: 13.0Kg